震災伝承活動の支援を行う公益社団法人3.11メモリアルネットワークは、東日本大震災の伝承活動の現状と課題の共有、防災・減災活動の活性化を目的として毎年調査を行っており、「2023年震災伝承伝承調査 第2弾」の結果を先ごろ公開した。3.11メモリアルネットワークは、宮城県石巻市から始まり、被災3県をつなぐ広域の連携を視野に、草の根から始まった民間伝承の担い手自身の手で、震災伝承を支える体制づくりをめざして活動している……
カテゴリー: 災害教訓
能登半島「創造的復興プラン(仮称)」 読み解き
令和6年(2024年)能登半島地震からの創造的復興に向けた道筋を示すため、石川県は、被災地の住民へのヒアリングや、アドバイザリーボード会議での有識者からの意見も踏まえながら、「石川県創造的復興プラン(仮称)」を策定することとしているが、去る5月20日、同プランの案をとりまとめ公表した。県では引き続き、調整を進めながら策定を進めるとしている……
巨大災害を「迎え撃つ」気概を
本紙は2月1日付けで齋藤徳美・岩手大学名誉教授の特別寄稿「能登半島地震に思う」を掲載、サブタイトルを「災害を『迎え撃つ』体制を」とした。「災害を『迎え撃つ』体制を」は同本文からの引用で本紙の恣意的な編集によるサブタイトルだった。やや長文になるがここでそのモチーフとなった部分を引用すると、次のようだ――
能登半島地震に見るあるべき「防災・支援」
遡って2012年7月31日、中央防災会議専門調査会「防災対策推進検討会議」は「最終報告~ゆるぎない日本の再構築を目指して~」を決定・公表した。「最終報告」は、「東日本大震災を踏まえ、私たちが学び、将来に向かって約束として果たすべきことをまとめ、今後のわが国の防災対策の方向性を示した」とした。東日本大震災発災から1年4カ月ほどを経てまとめられたものだった……
災害食の事典+災害食ISO=防災イノベーション
一般社団法人日本災害食学会が監修する『災害食の事典』が、去る9月1日(防災の日)に朝倉書店から刊行された。災害に備えた食品の備蓄や利用、栄養等に関する知見を幅広い観点から解説したもので、供給・支援体制の整備、事例に基づく効果的な品目選定、高齢者など要配慮者への対応など、国・自治体・個人の各主体が平時に確認しておきたいテーマを網羅している……
関東大震災100年 「復興デジタルアーカイブ」
本年は1923(大正12)年に発生した関東大震災から100年の節目。本紙も通年で「関東大震災100年」企画をいろいろ打ち出してきた。本号ではその一環として、このほど東京都が公開した東京都「復興デジタルアーカイブ」を紹介するとともに、本紙提携紙「WEB防災情報新聞」より、山田征男氏(防災情報新聞特別編集委員)執筆・とりまとめによる「関東大震災100年特集/『周年災害』がひも解く大震災と防災/震災後の防災」から、「世界初の耐震基準登場」の背景について、記事を引用・転載してみる……
浸水想定地域の浸水被害 「想定内被災」は想定外か
台風13号とその余波の熱帯低気圧による大雨で、茨城県日立市では日立市役所で浸水被害が発生した。記録的な大雨の影響で、市役所の近くを流れる二つの川(数沢川と平沢川)が氾濫したためだ。気象庁によると、日立市の9日午前7時50分までの24時間降水量は282.5mmで、観測史上最大を記録した。市によると、8日夕方ごろから猛烈な雨に見舞われたという。市庁舎の1階と地下に水が入り込み、電源機器が水没して停電した……
創刊13周年 特別構成《関東大震災100年》
本紙は2010年9月1日の創刊にあたり、「防災士」を読者として想定した。防災士は“自助・協働”の理念のもと、被災者(地)支援活動が重要なテーマでもある。関東大震災100年、本紙創刊13年、そして防災士誕生から20年を迎えるいま、関東大震災における被災者支援の状況は、防災士にとっても大きな関心事となる。 そこで本号では、WEB防災情報新聞掲載の山田征男氏(防災情報新聞 特別編集委員)執筆・とりまとめによる「周年災害」より、「関東大震災100年 特集/『周年災害』がひも解く大震災と防災」から、災害ボランティア組織『学生救護団』結成の経緯・背景を引用・転載してみる……
関東大震災100年 ”バックドア”の学び
日本赤十字社東京都支部から、『関東大震災 100年前の100人の新証言』というニュースリリースが届いた――それは、日本赤十字社東京都支部が、関東大震災から100年を迎えるにあたり、薄れゆく当時の教訓を改めて現代と未来へと繋ぐことを目的に、生成AIを活用し、新たな形で〈人々と“新”証言〉として現代に蘇らせるプロジェクト『関東大震災 100年前の100人の新証言』を企画したというものだ。『100年前の100人の新証言』プロジェクトでは、「20人の人物像」と「100の“新”証言」という2種類の生成が行われている……
関東大地震の揺れを“読んで”追体験する
本年は関東大震災から100年の年で、発災日である9月1日周辺は言うに及ばず、1年を通じて防災啓発イベントが盛りだくさんだ。そこで本紙が今号で試みるのは、やや異色の切り口――発災当時の著名人(文人、知識人、有名人、政治家など)による記録に残る「揺れ体験記」の数例だ。現代、私たちは地震防災科学の成果で、起震車で関東大震災(大正関東地震)の揺れそのものを“疑似体験”できるのだが、当時の著名人による大震災の分析・評価・論考とはひと味異なり、地震という圧倒的な自然の不条理に遭遇した生身の人間の恐怖体験を取り上げようというものである……
防災白書発行60年を振り返り 関東大震災100年を総括する
「2023(令和5)年版防災白書」が去る6月16日、閣議決定・公表された。2023年は、1923(大正12)年関東大震災から100年の節目の年に当たる。白書は、この100年の災害対策の充実・強化の経緯や、わが国を取り巻く様々な環境の変化を俯瞰することは、今後の災害対策の大きな方向性を考えるうえで有意義であるとし、「特集1」とて、「関東大震災と日本の災害対策」をテーマに取り上げている(「特集2」は「2022年度に発生した主な災害について」)……
揺れる地殻変動帯―日本列島 再び
石川県能登地方で5月5日14時42分ごろ、M6.5の地震が発生。震源の深さは12kmで、石川県珠洲市(すずし)で震度6強を観測したほか東北地方から中国・四国地方にかけて震度5強~1を観測。この地震で屋根を修理していた男性1人が転落して死亡した。石川県内で住宅や神社の鳥居が倒壊するなどの被害が出た。同日5日21時58分ごろに再び同地方でM5.9の地震があり、珠洲市で最大震度5強を観測した……
大規模災害ゴミ対策のグランドデザイン
環境省は去る3月23日、日本海溝・千島海溝沿いで想定されるマグニチュード(M)9級の巨大地震が起こった場合、災害廃棄物(以下、「災害ゴミ」)が最大で2717万トン発生するとの推計を公表した。津波による泥などの堆積物は含んでいない。 同じ条件で比較すると、処理完了に3年かかった東日本大震災で発生した約2千万トンの災害ゴミを上回る。災害ゴミの推計量は、岩手県沖から北海道沖を震源とする「日本海溝モデル」が最大で、北海道沖から千島列島沖にかけての「千島海溝モデル」では1042万トンとなっている……
究極の“アナログ津波防災”―「防集」
「事前復興」という防災用語がある。とくに阪神・淡路大震災以降浮上した災害・防災・復興研究の考え方で、「災害が発生した際のことを想定し、被害最小化につながる都市計画やまちづくりを研究・計画・推進」することだ。今日、市町村における防災事業の推進における主要事業である減災や防災まちづくりの一環として行われる取組みのひとつともなっている。この事前復興まちづくりの事例として、南海トラフ巨大地震での大津波を想定する「高知県事前復興まちづくり計画」を取り上げる……
あれから12年 原発とトランスサイエンス
2011年3月11日14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(M9.0)とそれに伴う津波により、東京電力福島第一原子力発電所で原子力事故が発生した。この地震による災害と原発事故は同年4月1日、閣議で「東日本大震災」と命名される。 東電福島原発事故は、1986年4月のチェルノブイリ原子力発電所事故以来、最も深刻な原子力事故となり、国際原子力事象評価尺度(INES)の7段階レベルで最悪レベルの7(深刻な事故)に引き上げられた。今日までレベル7に分類されている事故は、チェルノブイリ原子力発電所事故と、福島第一原子力発電所事故の2つのみだ……
“同次元”としてのトルコ・シリア巨大地震
2023年2月6日現地時間午前4時17分(日本時間同10時17分)、トルコ南東部のシリアとの国境付近・ガズィアンテプ・カフラマンマラシュ県境付近を震央とするマグニチュード(M)7.8の巨大地震が発生、その約9時間後の13時24分(同19時24分)にカフラマンマラシュ県のエルビスタン地区で後発大地震(M7.5)が発生した。2つの巨大地震とそれらに誘発された多くの余震により、トルコ南東部およびシリア北西部において、これまでに両国で合わせて3万5000人以上が死亡したとの両国当局の発表や報道があり(2月14日現在)……
《関東大震災100年 特別構成 1》災害周年に甦る災害教訓
私たちは大災害の教訓を振り返るために「周年」ごとに、その記憶を思い返し、教訓を継承すべく努力を積み重ねてきた。「災害周年」とは、その意味において、決して一過性の暦上の記念日ではなく、自然災害を思い起こし、その教訓を検(あらた)め、新たな防災意識の継承と更新の日として銘記されるべき日、あるいは年となる……
防災100年 えほんプロジェクト 始動
ひょうご安全の日推進県民会議を事業主体とする「防災100年 えほんプロジェクト」が今秋立ち上がっている。2022年に創設20周年を迎えた阪神・淡路大震災記念「人と防災未来センター」(神戸市)を中心とする「防災絵本100年計画事業」第1期(2022・23年度)の絵本制作等業務の一環で、「災害語り継ぎ」のための防災絵本を創作し、アンデルセンやグリム童話集に匹敵する絵本集として世界に発信するため、各国語に翻訳された数百冊からなる防災絵本集を100年継続させて制作していくことが目標だ……
22 秋の大規模災害への備え – 訓練と啓発と
2011年3月11日に発生した東日本大震災の大津波災害を教訓として、同年6月に津波対策を総合的に推進することを目的とした「津波対策の推進に関する法律」が制定され、その中で、国民の間に広く津波対策についての理解と関心を深めるために、11月5日を「津波防災の日」とすることが定められた。 11月5日(旧暦)は、安政元年(1854年)に、「稲むらの火」のモデルとなった安政南海地震が発生した日で、さらに、2015年の国連総会では11月5日を「世界津波の日」とすることが採択され、津波防災の新たな取組みが国際的に始まっている……
「人防」開設20年&「ぼうさいこくたい2022」
公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構が管理運営する「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」(英語名:Disaster Reduction and Human Renovation Institution=略称「DRI」。以下、「人防(ひとぼう)」)が、2002年4月に神戸市中央区(HAT神戸地区)に開設されてから今年で20年となる(公式の開設日は4月27日)。「人防」は、阪神・淡路大震災から得た貴重な教訓を世界共有の財産として後世に継承し、国内外の地震災害による被害軽減に貢献すること、および生命の尊さ共生の大切さを世界に発信することを目的に設立された……
