能登地方では、2018年ごろから地震が断続的に続いている。とくに2020年12月ごろから地震活動が活発化(能登群発地震)し、22年6月には震度6弱、23年5月には震度6強の大地震に襲われた。今回の地震は一連の群発地震のなかでも最大規模となる。報道によれば、輪島市では防潮堤や海沿いの岩礁がおよそ4m隆起したことが産業技術総合研究所地質調査総合センターの現地調査で確認された。同センター・宍倉正展グループ長は、「4mもの隆起はめったにないことで、数千年に1回の現象」と指摘……
カテゴリー: 複合災害、二次災害
元日に勃発 能登半島「震度7」津波発生
2024年1月1日16時06分、石川県能登地方を震央とする最大震度5強の地震が観測された。そのおよそ4分後の16時10分の地震では、能登地方でマグニチュード(M)7.6・最大震度7が石川県志賀町(しかまち)で観測(震源は輪島の東北東30km付近、ごく浅い)されたほか、本州・四国のほぼ全域と九州・北海道の一部など、45都道府県で震度6強~1の揺れを観測した。能登地方で観測した地震としては記録が残る1885年以降で最大となる。震度7の激しい揺れを観測したのは、1995年1月の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)、2004年10月の新潟県中越地震、2011年3月の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)、2016年4月の熊本地震(14日と16日の2回)、2018年9月の胆振東部地震に次いで7回目だ……
COP28に「健康の日」 気候変動に健康リスク
COP28で本紙がとくに注目したのは、12月3日に「健康の日(Health Day)」がCOP28に初めて設定されたことだ。気候変動の健康影響について光を当て、各国の環境大臣と保健大臣による議論が行われた。「気候変動と健康リスク」とはなにか――近年“エマージング・リスク(” Emerging Risk)として危機管理分野のキーワードになった新たな危機要因とはなにか、以下、見てみよう……
災害食の事典+災害食ISO=防災イノベーション
一般社団法人日本災害食学会が監修する『災害食の事典』が、去る9月1日(防災の日)に朝倉書店から刊行された。災害に備えた食品の備蓄や利用、栄養等に関する知見を幅広い観点から解説したもので、供給・支援体制の整備、事例に基づく効果的な品目選定、高齢者など要配慮者への対応など、国・自治体・個人の各主体が平時に確認しておきたいテーマを網羅している……
わがまちの災害リスク~空き家、老朽化マンション
全国で空き家が増えている。総務省の住宅・土地統計調査(5年ごと/2018年調査)によれば、空き家の総数はこの20年で約1.5倍(576万戸→849万戸)に増加している。いっぽう国土交通省の調査では、賃貸用や売却用などを除いて、人が長い間住んでいない住宅は349万戸。少子高齢化、人口減の時代を迎え、空き家は今後はさらに増えると見込まれている。このまま相続放棄などで空き家が放置され続けると、防犯(放火なども含めて)上も問題が大きく、周辺環境の悪化や自然倒壊などにもつながる。ひいては大地震などでの倒壊・火災延焼の要因ともなるから、防災まちづくりにおいてももはや放置できない状況となっている……
大規模災害ゴミ対策のグランドデザイン
環境省は去る3月23日、日本海溝・千島海溝沿いで想定されるマグニチュード(M)9級の巨大地震が起こった場合、災害廃棄物(以下、「災害ゴミ」)が最大で2717万トン発生するとの推計を公表した。津波による泥などの堆積物は含んでいない。 同じ条件で比較すると、処理完了に3年かかった東日本大震災で発生した約2千万トンの災害ゴミを上回る。災害ゴミの推計量は、岩手県沖から北海道沖を震源とする「日本海溝モデル」が最大で、北海道沖から千島列島沖にかけての「千島海溝モデル」では1042万トンとなっている……
TOKYO 強靭化プロジェクト
東京都は1月27日、2023年度一般会計当初予算案を発表、一般会計は前年度比3.1%増の8兆410億円で過去最大となった。災害に備える「TOKYO強靱化プロジェクト」など、都市機能の強靱化に向けた予算は7397億円と22年度当初比で16.1%増額した。関東大震災から100年の節目となる23年度からの10年間で総額6兆円を投じ、防潮堤のかさ上げや調節池の整備を進める……
インフラリスク 予防保全で最悪事態回避
近年、いわゆる“インフラ”老朽化が大きな社会課題となっている。象徴的には、2012年の笹子トンネル天井板崩落事故や、2021年和歌山県紀の川に架かる水道橋崩落事故などの大きな事故があった。また、21年10月7日に首都圏で震度5強の揺れを観測した地震では、千葉県市原市の養老川にかかる水管橋の送水管から一時激しく水が噴き出した。管の継ぎ目部分で止水ゴムを固定するボルト6本が経年劣化で腐食しており、うち1本が地震で破断したためだった……
日本海溝・千島海溝巨大地震の最悪想定に備える
中央防災会議は「日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震モデル検討会」を2015年2月に設置、最大クラスの震度分布・津波高等の推計結果を2020年4月に公表した(岩手県の浸水想定については同年9月11日に公表)。この震度分布・津波高などに基づき被害想定と防災対策を検討するために、2020年4月に「日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震対策検討ワーキンググループ」が設置され、同ワーキンググループは昨年(2021年)末の12月21日、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の被害想定を公表した……
千島海溝は活きている〜道の巨大津波想定
北海道が「北海道太平洋沿岸の津波浸水想定」を去る7月19日公表した。これを機に本号特別企画はあえてその概要紹介とする。 あえてというのは、本紙は前号のコラムで「アラスカ半島でM8.2の地震 “ビッグ・リマインダー!”…(チリ地震津波、元禄津波の想起)」と題して「遠地津波」(チリ地震津波、元禄津波)への警告を発したように、また本紙企画のやや古い引用だが、2018年1月1日号(No. 177)では「雪氷津波 千島海溝“超巨大地震 切迫”――厳冬期の津波が現実的課題に」を取り上げたように――北海道太平洋沿岸の津波想定を(” 警告の)リマインダー”としたいからだ……
「気候変動」のいま
直近の報道に北海道が7月31日で8日間連続の猛暑日となったとある。滝上町で36.5℃のほか、道内9地点で35℃以上となり、大気の状態も不安定で、上川地方には大雨や洪水警報が出たという。北海道の8月は雨季とも言え、近年、水害が多発しているという分析もある。なにかおかしくはないか――気候変動、地球温暖化傾向が明らかになりつつあることは否定しようもないが、いよいよ目に見えるかたちで“温暖化というゆるい名”の超巨大災害が“襲来”し始めたということか……
自然災害に備える“防災3WG”、活動中
本紙は本年1月15日号(No. 250)で、近年の激甚化・頻発化する自然災害に対応するためとして国が新たに立ち上げた有識者を中心とする3つのワーキンググループ(以下「WG」)を取り上げ、その構成委員を主に紹介した。3つのWGとは、「デジタル防災技術WG」(「未来構想チーム」と「社会実装チーム」の2チーム)と「事前防災・複合災害WG」、「防災教育・周知啓発WG」(「防災教育チーム」と「災害ボランティアチーム」)である……
