一般社団法人日本災害食学会が監修する『災害食の事典』が、去る9月1日(防災の日)に朝倉書店から刊行された。災害に備えた食品の備蓄や利用、栄養等に関する知見を幅広い観点から解説したもので、供給・支援体制の整備、事例に基づく効果的な品目選定、高齢者など要配慮者への対応など、国・自治体・個人の各主体が平時に確認しておきたいテーマを網羅している……
カテゴリー: 防災研究
謎の津波、地震・大雨に発生傾向はあるか…
気象災害リスク(大雨、台風、洪水、土砂災害、竜巻、落雷、大雪など)は気象予報技術の進展である程度の発生予測ができるようになった……火山噴火は火山性地震やマグマ溜まりの観測から発生可能性の指摘も……このように主な自然災害リスクは防災科学技術の進歩で少なくともリスクの指摘はできるようになってきた……しかし、地震だけはいつ起こるかわからない。ちょっと待った、地震由来の津波も予測できない……?
「地産地防」プロジェクト
最近、「地産地防」(ちさん ちぼう)という言葉を聞くようになった。「地産地防」は、「地産地消=地元で生産されたものを地元で消費する」をもじった造語で、「地域の産業・技術で地域の防災を強化する」という意味とされる。この新たな概念は、地域経済を持続可能かつ強化するための取組みと、地域防災力の強化を連係させようという試みを指す。災害に強いまちづくりのために、地域の人びとが自らの力で先端技術を活用して、災害に対する自衛防災力の増強を図ろうというもので……
浸水想定地域の浸水被害 「想定内被災」は想定外か
台風13号とその余波の熱帯低気圧による大雨で、茨城県日立市では日立市役所で浸水被害が発生した。記録的な大雨の影響で、市役所の近くを流れる二つの川(数沢川と平沢川)が氾濫したためだ。気象庁によると、日立市の9日午前7時50分までの24時間降水量は282.5mmで、観測史上最大を記録した。市によると、8日夕方ごろから猛烈な雨に見舞われたという。市庁舎の1階と地下に水が入り込み、電源機器が水没して停電した……
創刊13周年 特別構成《関東大震災100年》
本紙は2010年9月1日の創刊にあたり、「防災士」を読者として想定した。防災士は“自助・協働”の理念のもと、被災者(地)支援活動が重要なテーマでもある。関東大震災100年、本紙創刊13年、そして防災士誕生から20年を迎えるいま、関東大震災における被災者支援の状況は、防災士にとっても大きな関心事となる。 そこで本号では、WEB防災情報新聞掲載の山田征男氏(防災情報新聞 特別編集委員)執筆・とりまとめによる「周年災害」より、「関東大震災100年 特集/『周年災害』がひも解く大震災と防災」から、災害ボランティア組織『学生救護団』結成の経緯・背景を引用・転載してみる……
関東大震災100年 ”バックドア”の学び
日本赤十字社東京都支部から、『関東大震災 100年前の100人の新証言』というニュースリリースが届いた――それは、日本赤十字社東京都支部が、関東大震災から100年を迎えるにあたり、薄れゆく当時の教訓を改めて現代と未来へと繋ぐことを目的に、生成AIを活用し、新たな形で〈人々と“新”証言〉として現代に蘇らせるプロジェクト『関東大震災 100年前の100人の新証言』を企画したというものだ。『100年前の100人の新証言』プロジェクトでは、「20人の人物像」と「100の“新”証言」という2種類の生成が行われている……
スーパーエルニーニョ現象で自然災害多発?…
気象庁は去る7月10日、エルニーニョ監視速報(No.370/2023年6月の実況と2023年7月〜2024年1月の見通し)を発表、「春からエルニーニョ現象が続いているとみられ、今後、秋にかけてエルニーニョ現象が続く可能性が高い(90%)」とした。報道ではさらに規模の大きな「スーパーエルニーニョ」になる恐れもあるとされている。世界的に異常気象をもたらすとされる「エルニーニョ現象」とはなにか……
