BOSAI+ TWEETS & TIPS


防災士認証登録者の推移(日本防災士機構HPより)

■《Bosai Plus》第248号・2020年12月15日号発行!
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●防災士になるー―「防災士研修講座」のすすめ

 本号巻頭企画は「防災士 累計20万人突破」というニュースを受けて「防災士」を支援する本紙として、感慨をもって防災士制度小史に触れてみました。

 私自身が防災士資格を取得したのは防災士の研修史から言えば比較的早い時期でしたが、実際に受講して、学ぶ(知る)歓びと言いますか、”目からうろこ”の知恵・知識を得る充実感を深く感じたことを思い出します。

 当時、阪神・淡路大震災の衝撃・記憶が風化とまでは言わないまでも、記憶は薄れがちで、防災への熱もそがれがちの風潮でした。私が防災士になったきっかけは防災士制度を推進する一翼である防災情報新聞に仕事としてかかわったことからですから、「防災士になる」ことは当然の帰結ではありました。
 しかし、それが単なる資格ではないことが、研修講座を受けることではっきりしました。防災士研修講座の内容(講義内容、講師陣、運営など)の充実ぶりに感じ入ったのです。

 たとえ理学や工学系の防災研究者でも、あるいは救命・救助のプロである消防官や警察官でも、例えば自主防災や被災者支援、復興の法的課題、災害史といった防災の別な側面では改めて勉強も必要です。
 防災士研修講座で用いる「防災士教本」を見ればわかるように、研修は”オールハザード”を扱い、防災について知っておくべき多方面・多様な知識・情報を、豊かな実践経験の裏づけを持つ講師から学ぶことができます。

 防災士は民間資格でもあり、必ずしも”就活”に効果があるとは思えません。しかし、あなた自身の、そして家族の、大切な人の「いのちと安全」に深くかかわる資格であることに疑いはなく、さらには「安全・安心な社会づくり」に役立つ資格、社会貢献の「志」を励ます資格だと、あえて断言しておきます。

   (M. T. 記)


東京都の「日常備蓄だよ!貝社員」触って楽しむクイズ動画より

■《Bosai Plus》第247号・2020年12月01日号発行!
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●「備蓄」は大切です! 「今やろう! 日常備蓄」

 本号巻頭企画で取り上げた東京都の「日常備蓄」は、備蓄に「日常」が付加された分、これまでの「備蓄」の考え方より新鮮、「新しい防災様式」として響きます。

 「備蓄」のなかでとくに食料について、以前は3日分の備蓄が推奨されていましたが、大規模広域災害が想定されるいまは、被災地ではなくても、生産・物流の寸断で食品・日用品が店頭からなくなる可能性があり、全国民的に(全国的に)最低1週間は必要というのが新常識になってきました。

 そこで近年では「ローリングストック」と呼ばれる備蓄様式が知られるようになってきました(余談ですが、英語で「Rolling Stock」は鉄道や貨物自動車などの車両のこと。備蓄様式の意味をあえて英語で表すならば”Stock Rolling”と語順が逆さまになります。いまでは国も和製英語を承知でこの「ローリングストック」を使っていますので、これで通すことにしましょう)。

 この「ローリングストック」(以下、「RS」)は通常、「普段の食事に利用する缶詰やレトルト食品などを備蓄食料とし、製造日の古いものから使い、使った分は新しく買い足して、常に一定量の備える備蓄法」とされています。
 ただ、いま広く「RS」として普及している方法はもっと緩く、日持ちのする食材を循環させるという程度の理解のようです(缶詰やレトルト食品の常備は必須ではない)。それだといざというときに、果たして1週間分の備蓄になるかどうか疑問が残ります。

●国が薦める「1週間食料備蓄法」

 「RS」の見本例としては、内閣府が推奨する以下の方法が1週間食料備蓄法”正統派RS”ということになりそうです。
 「普段からちょっと多めに食材を買い置きしておけば、最初の3日間は冷蔵庫にあるものを食べてしのげる。次の3日間は、RS食材でまかなう。それ以降は、乾物や発酵食品などの保存食やインスタントヌードル、フリーズドライ食品、チョコレートなどで乗り切る。調理方法(レシピ)もストックして、おいしい食の備えの完成」――
>>内閣府(防災担当):1週間を想定した工夫と備え

 ただし、ここまでで示されていない課題は、水道・電気・ガスなどインフラ途絶。冷蔵庫は夏場の停電でも締め切っておけば3日間ほどは持たせられるかもしれませんが食材の劣化に要注意。そして、調理には水とガスコンロ・ガスボンベのセットが要ります。家族構成によっては水だけでも相当な量になり、カセットボンベは国の備蓄法では買い置きは15~20本となって、保管スペースの確保も課題です。

●視点の転換――「地区備蓄」応援協定ってむずかしい?

 そこで、視点の転換――「食料備蓄」は基本的には「自助」が原則でしょうが、例えば自主防災組織などの「共助」による備蓄体制をとれないものでしょうか――食料備蓄については、これまで「共助」の発想・アイデアはなかったように思われます。

 「フードバンク活動」を行う組織やファストフード業界との災害時応援協定など、平時のうちに「ギブ&テイク」関係の整備ができないものかと夢想しています。
 言わば、流通市場を介さない地域での自給自足、物々交換(持ち寄り)体制の構築――近隣住民・企業・団体同士による「地区備蓄の応援協定」を提案しておきます。

   (M. T. 記)


グリーンランドの氷の減少(アニメーション)

■《Bosai Plus》第246号・2020年11月15日号発行!
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●防災士への期待を表明? 『気候変動×防災』戦略

 本号特別企画は、内閣府と環境省が6月に打ち出した「気候危機時代の『気候変動×防災』戦略」を中心に、同時進行的に表明された菅新政権の新基軸「カーボンニュートラル」、そして自治体や超党派議員連盟による「気候非常事態宣言」を取り上げました。

 ”なんということでしょう!”――わが国の基本政策が一気呵成に「環境防災」へと方向転換するようです。
 防災メディアとしてはもちろん大歓迎ですが、なにか裏があるのではと勘ぐりたくなるような「政策一新」のように見えますが……”裏”というわけではなさそうですが、安倍政権を継承すると公言した菅政権で、もともと「環境への意識」は既定路線だったようです。しかもそれは、新機軸というよりは国際的な外圧で仕方なく……といったふうでもあります。

 それでも、これらの動向は本紙として歓迎すべき新機軸であり、とくに『気候変動×防災』戦略は、「気候変動×防災の主流化」、「自助・共助の意識を持って自宅、職場、地域の災害リスクを認識し防災意識の向上を促す」、「地域や職場で防災の知識や行動を共有する活動に取り組み、コミュニティや企業を災害に強くする」などとうたっていて、まさに「防災士の活躍に期待する」とでも言いたげと受けとめました。
 防災士の活動モットーとしても、『気候変動×防災』を掲げたいところです。

●『稲むらの火』のトーチを次世代にリレーする

 前号の「津波防災の日」、そして「稲むらの火」の濱口梧陵生誕200年に関連して、伊藤和明先生からご寄稿をいただきました。
 また、伊藤先生からの情報ご提供で「濱口梧陵生誕200年記念 みらクルTV交流会」もオンライン取材させていただきました。伊藤先生は以前、防災教材としての「稲むらの火」について、「稲むらの火が多くの人の心に灯されることを期待したい」と話されていたことが印象に残っていて、そうしたニュアンスでの取材まとめにしています。
 ぜひ同交流会の様子(YouTube)をご覧ください。
>>みらクルTV:「濱口梧陵翁生誕200年」交流会(YouTube)

*本紙P. 2掲載の「日本で最初のCEDシンポジウム」のちらし説明で「CED」の説明記載が漏れました。「CED」は「気候非常事態宣言」で、Climate Emergency Declarationの頭文字です。

   (M. T. 記)


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